未だによく分からない「エモい」の使い方!由来と語源と実例と

エモい




ネットではだいぶ一般化してきた「エモい」という言葉。
2016年の「今年の新語」第2位にも選ばれ、注目の爆誕を果たしてからはや2年、
いまだに使ってる人も見ている人も使い方をいまいち確立できていない世にも奇妙な言葉。
結局どういう時に使えばいいの!?

「エモい」という言葉

語源と意味

「エモい」は英語の「emotional(エモーショナル)」が語源で、これを略して形容詞化したものです。
ちなみに、英語のemotionalには「感情的な」「情にもろい」「情緒の」などといった意味があります。

「エモい」という言葉の定義は、wikipediaによると
「感情が動かされた状態」「感情が高まって強く訴えかける心の動き」などを意味する日本語の形容詞。
感情が揺さぶられたときや、気持ちをストレートに表現できないとき、「哀愁を帯びた様」などに用いられる。”
分かりそうで分かりません。

どこから広まったのか?

「エモい」という言葉、どこで生まれたかは謎ですが、徐々に認識され始めたこの言葉を広めるキッカケになったのは
漫画「ポプテピピック」ではないでしょうか。
漫画の内容はカオスで、ピピ美がする行動全てに「エモ~い!!!!」というポプ子の姿が描かれています。それだけ。
恐らく、何でもかんでも「エモい」という若者を煽っている内容です。
尚、適当にエモ~い!!!!と言っているので、使い方の参考にはなりません。



実例

ポプテピピックでも弄られてたように、実際皆が使ってる「エモい」って幅が広すぎるというか、
そもそも人によって全然違う意味で使ってる気がする。実際どうなの?
じゃあ、ここからは実例を見ていきましょうか。
言葉の使い方も、先人たちから学ぶのよ。

イイ感じの情景に出会って

定義されている意味に近そう。というかこれが正規の使い方でしょうね。
なるほど、確かに情緒的で哀愁を帯びてるかも。
絶景でもなければ感動的なわけでもないけど、「ああ、いいなぁ~」ってしみじみしちゃう感じ?
エモいわね。

テンションアゲアゲで

さっきのしみじみする情景とはうってかわって、
アゲアゲな感じのライブ写真と共に使われたね。
最高のライブで感情が強く揺さぶられたのよ。
それは確かにエモいね。

複雑な感情を抱いて

思い入れのある集団の中で、誰かが成長を感じたり、ふと昔を思い出したり、
色々感慨深いことがあるんだと思うわ。
色々考えさせられる瞬間、って感じかな。
エモかったでしょうね。

イケメンかわいいもう超好き

ああ~~~至高の美少年。
エモいわ。
エモいね。(?)

すげえ

エモい。
これはエモい。



その汎用性は「○○い」のよう

やべえ!何にでも「エモい」じゃないか!
まあ、便利な言葉だから流行ったんでしょうね。
確かにこの汎用性はやばい。
でもこんな言葉使ってたら日本人の語彙力がやばいことになりそうだ。
ひろし、あんたも十分やばいわよ。
さっきから何でもかんでも「やばい」って言ってるわ。
アホみたいよ?
ほんまや!!やば!!!

「程度が甚だしい」って言葉、どこかで聞いたことありませんか。
あなたが中高生の頃、アホでなければ古典単語の現代語訳で聞いたことがあるはず。
これは「いみじ」という言葉の現代語訳なのですが、
「やばい」が生まれるまで、長きに渡って最強の汎用性を誇った伝説の言葉です(※主の主観です)。

この、程度が甚だしいこと自体を表現する言葉って何にでも使えるのがその強さの所以。
とにかく平均以上の何かを持っているものには全て使えるのです。

美味すぎ→やばい
高すぎ→やばい
強すぎ→やばい
暑すぎ→やばい
可愛いすぎ→やばい

何でも対応可能です。
「エモい」の汎用性の広さも、これと同じです。
情緒的な、という方向性はあるようですが、
専ら「甚だしい感情の動き」に使われています。
特にプラスの方向に、ポジティブな感情の動きが平均以上あれば使えそうな感じです。

汎用性こそ流行り言葉のポイント

「感情版の”やばい”」と言っても過言ではない使いやすさ。
これが「エモい」が流行った要因だと思います。
それに、何とも言葉にしづらい絶妙な気分も「エモい」と表現することが出来ます(伝わるかは別として)。
このように、「今まで表現出来なかったもの・ことを表す言葉」「何にでも使えるズボラ言葉」は流行ります。
「エモい」はこれを同時に満たしたので、近頃多く使われるようになってきたのでしょう。
その汎用性ゆえ、ネット上のブームの原動力になる10代の若者さえも使い方に困惑しているようですが、
いずれもっともっと定着して、老いも若きも「エモ~~~」「エモいね~~~」と言い合う時代が来るかも?来ないかも?