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【スパイダーマン】原作・映画・ゲームで毎回変わる物語や人物の設定を事細かに語り明かす
PS4のスパイダーマンのゲーム、Marvel’s Spider-Manが流行ってますね。私は昔からスパイダーマンシリーズが好きなのですが、改めてスパイダーマン熱が再燃してきたので過去の映画を一気見してしまいました。
スパイダーマンに限らず、新たに映画化されたりアニメ化する度に設定がコロコロ変わるのはアメコミあるあるなのですが、今回は原作コミックと映画とPS4ゲーム版を主に見比べながら、原作ではあーだ、映画ではこーだったと、ゆるく雑談をしていきます。
あまりキレイにまとめてませんが、ざっくりとあらすじを網羅したスパイダーマン雑学と思ってまったり読んでってくださいね。
※各作品のネタバレをゴリゴリするのでご注意を。
※発売されて間もないPS4版のネタバレは控えていますのでご安心を。
各作品は平行世界
設定が複数存在する
スパイダーマン、アメイジング・スパイダーマン、スパイダーマン・ホームカミングあとアベンジャーズ、ゲーム版、そして原作コミック(原作にもいくつかのバージョンがある)と、様々な形式で作品化されているスパイダーマンシリーズですが、どの作品でも少しずつ設定が違います。映画だけ取ってみても、無印スパイダーマンとアメイジングスパイダーマン、スパイダーマン・ホームカミングでそれぞれ主人公のピーター・パーカーの年齢が変わります。主要な人物の関係やヒロインまで変わります。
原作コミックは700巻
スパイダーマンは1961年に「Amazing Fantasy」という作品で初登場し、その後原作コミックは700巻ほど発行されています。
あまりに複雑化、長編化してしまったため、途中で何度も世界観をリセットして再スタートしたり、主人公が交代して別の人物が新スパイダーマンになったりと、原作の中でも複数のシリーズや設定があります。何度も最終回を迎えては新シリーズに移行し、また最終回を迎え・・・を繰り返しています。
ただ、基本的なストーリーやあらすじ・設定は毎回踏襲されているようです。
主人公交代といえば、原作ではスパイダーマンと死にかけのドクターオクトパスの身体が入れ替わって、ドクターオクトパスになったピーターパーカー(=スパイダーマン)がそのまま弱って死んでしまう、という展開があるよ。
まあ結局ピーターが何やかんやあって復活するんだけどね。
スパイダーマン各作品
前述の通り、スパイダーマンは様々な形式で作品化されています。
- 原作コミック(大量のシリーズ・スピンオフ含む)
- 映画「スパイダーマン」シリーズ
- 映画「アメイジング・スパイダーマン」シリーズ
- 映画「スパイダーマン・ホームカミング」
- マーベル作品群 例:「シビル・ウォー」他
- ゲーム版(複数あり)
- アニメ版(複数あり)
- その他有象無象
日本オリジナルの東映版だね。
これはいいかな・・と思って「その他有象無象」に入れちゃった。
ダメだわ・・・あんた・・・
いつにも増してダメダメよ・・・
スパイダーマンの能力
蜘蛛に噛まれて能力を得る
スパイダーマンの能力はご存知の通り蜘蛛に噛まれることによって発現しました。
原作では放射能を浴びた蜘蛛に噛まれるのですが、アメイジングスパイダーマンでは遺伝子操作された蜘蛛だったりと、かくストーリー毎に若干オリジナリティがあります。
糸を出す
実はこれ、作品によってスパイダーマン自信の能力であったり、そうでなかったりします。
原作では「ウェブシューター」という装置を使ってスパイダーマンは手首から糸を放ちます。蜘蛛に刺されたから糸が出る体質になったわけじゃあありません。ピーター発明のウェブシューターによって強力な粘度と強度を持つ糸を出しているのです。スーツやコスチュームを作ったり、ガジェットを作ったりと、ピーターはなかなか発明家です。
ただ、一部例外もあり、映画初代の無印スパイダーマンの中では蜘蛛に噛まれることにより、手首の分泌腺から直接糸が出る体質になっており、中指と薬指を曲げることで反射的に糸が吹っ飛んでいきます。ちなみに、原作でもこの設定の影響を受けて、一時期ウェブシューター無しで糸を出せる時期があったそうですが、作中でその仕組みや経緯は明確に説明されていません。
中指と薬指を折り曲げると糸が出る、というのは原作では手のひらににウェブシューターのスイッチがあるからなんだ。
スパイダーセンス
ゲーム版では「スパイダーセンス」によって敵の攻撃を予感することが出来る、と冒頭のチュートリアルで説明が入りますが、このスパイダーセンスは蜘蛛に噛まれることによってピーター・パーカーが得た主要な能力の1つです。原作漫画では特に多くは語られないですが、とにかくすごい第六感です。これのおかげで銃弾を飛び跳ねながら避けたり、背後から飛んでくる障害物をノールックで回避することが出来るのだと思われます。
吸着能力
スパイダーマンがビルを這うようによじ登ることが出来るのはその体があらゆる物質に吸着するからです。
これは装置による能力ではなく、スパイダーマンの身体に宿った天然能力です。
アメイジング・スパイダーマンでは、能力が発現した直後、この吸着能力を使いこなせずに電車の手すりにペタペタと手がくっついてしまうシーンがありましたね。
圧倒的な身体能力
スパイダーセンスの他にも、スパイダーマンは圧倒的な力を手に入れています。それが他ならぬ身体能力です。
片手で車をひっくり返したり、何トンもあるものを投げたり、糸で支えたり出来ます。走るのも速く、とにかく全身の運動機能が人知を超えています。更に、治癒能力も備えており、怪我の治りは早いし、失神しても一瞬で蘇ります。
各種映画版やゲームでもそれは伺えますが、長い長い原作では映像以上に凄まじい描かれ方をする傾向にあります。話が進むにつれてパワーがインフレしている節もあり、それはさながら長編ジャンプ漫画のようです。バトルものの最強主人公が皆辿る道ですね。
pixiv大百科の解説を借りると、スパイダーマンは骨折や戦闘不能状態になっても数時間で回復し、
失明しても次の日には元通り、時速320km以上で走り、一般人の40倍の反射神経を備えていて、
ありとあらゆる毒を完封し、超高圧電流や超高熱にも耐えて、宇宙空間でも活動が出来て・・・
蜘蛛というよりどちらかというとサイヤ人寄りなところあるよね。
ヒーローになるキッカケ
もちろん大もとのキッカケは蜘蛛の能力を手に入れたことですが、ピーターは能力を得たその日からニューヨークの犯罪撲滅を始めるわけではありません。
原作漫画と無印スパイダーマン、アメイジングスパイダーマンは設定が共通しており、叔父のベン・パーカーの死をキッカケに犯罪者を始末するようになります。ベン叔父さんの死に関しても、描写はそれぞれ異なりますが、ここでは原作でのストーリーを語ります。
能力を得て有頂天のピーターはある日、強盗が警備員から逃げるところを目撃します。しかし、まだヒーローではなかった彼は「自分には関係ない」と、みすみすその強盗を見逃してしまいます。しかし、その強盗が逃亡する最中、ベン叔父さんを殺害してしまいます。その場に居合わせたピーターはその責任から、犯罪者を駆逐するようになります。
原作でベン叔父さんが放つ名言だね。
原作の英語では「Remember, with great power comes great responsibility.」
ピーターはこの言葉を胸に、ヒーローになることを決意するんだ。
ヒーローの裏には悲しい過去の経緯があったってことね。
スパイダーマンの家族とメイおばさん
父親と母親を早くに亡くす
スパイダーマンに両親がいない、という設定は全作品で共通しています。死因や両親の職業はまちまちで、例えばアメイジング・スパイダーマンでは、ピーター・パーカーの父親は科学者でした。
原作はもう少しぶっ飛んでて、両親ともにスパイをしています。原作でピーターの両親はピーターが産まれて間もない頃に、スパイ活動の最中に死んでしまいます。
メイ叔母さん
メイ叔母さんはスパイダーマンにおける絶対的良心であり、圧倒的正義です。
映画でも原作漫画でもゲームでも、両親を幼くして亡くしたピーターを引き取り、立派に育て上げます。老齢の女性として描かれることが多いですが、スパイダーマンホームカミングにおいてはかなり若かったですね。
ピーターがスパイダーマンであることを知らず、ピーターも叔母さんに危険が及ばないように自身の正体を頑なに隠します。ヒーロー業に勤しむ中で、時に大怪我をして帰ってきたり、大事な予定をすっぽかしたりと、私生活では不可解な行動が多いピーターですが、メイ叔母さんはピーターの正体に気付いているのか、そうでないのか、いずれにしても細かい事情には深入りせず、いつも心配しながらも暖かく見守ってくれます。
ヒロインよりもメイ叔母さん派の方が多い時もあったりするわ。
スパイダーマンの恋人
ヒロインの話が出たので恋人の話にも触れましょう。
映画やゲームでは各作品に1人、恋人役のヒロインが登場します。
無印スパイダーマンとPS4版ではメリー・ジェーン・ワトソン(MJ)、アメイジング・スパイダーマンではグウェン・ステイシー、スパイダーマン・ホームカミングではリズ・アランが恋人であり、ヒロインです。
ヒロインである彼女らは決してオリジナルキャラではなく、全て原作に登場するキャラクターです。
長い原作の中でピーター・パーカーの恋人は時折変わり、グウェンと付き合っていたこともあればMJと付き合っていることもあります。更に、他にも何人か彼女がいたようです。リズ・アランは原作にも登場しますが、彼女はピーターに思いを寄せるだけで付き合うことはなく、最終的にピーターの親友であるハリーと結婚することになります。
ちなみに、グウェンは死んでしまうヒロインとしてアメコミファン界隈では有名です。死因は少し違えど大体グリーン・ゴブリンのせい。原作ではグリーンゴブリンに誘拐され、救出出来ず死亡。アメイジング・スパイダーマンでもこの設定を踏襲し、グリーンゴブリンとスパイダーマンの戦いの最中、時計台から落下し、ギリギリで届いた糸の支えも虚しく、地面に頭を打って死亡します。原作ではピーターが初めて心から愛した女性であるという設定も相まって、その死はファンに強烈な衝撃を与えたようです。
アメコミヒーローもののヒロインって絶対に助けられるし、死ぬなんて普通ありえないんだよね。
アメコミとか洋画って、本当の主要キャラはなかなか死なせないもんね。
とか言いつつ、原作でも別シリーズのアルティメット・スパイダーマンではグウェンのDNAを取り込んだ敵(ヴィラン)の細胞から衝撃の復活を遂げるよ。
スパイダーマンの性格
基本的に主人公のピーター・パーカーはもともと冴えない男、という設定があります。勉強は出来るものの、運動神経は悪く、内気で引っ込み思案の目立たない男です。今風に悪く言うといわゆる「陰キャ」にあたります。
作品によりそのイケてなさの度合いはまちまちですが、各映画版ではスパイダーマンの能力を得るまで女性の前で若干ドモるシーンが散見されます。
原作でもイケてない設定だけど、何気に高校時代は女の子に取り合われたり、10人ほど元カノがいたりするなんちゃって陰キャ野郎だよ。
スパイダーマンの職場
デイリービューグル
初代映画でピーターパーカーが写真を売っていたデイリービューグル社、原作でも同様にピーターがカメラマンとして勤めています。自身がスパイダーマンであることを利用して、スパイダーマンの写真を沢山撮ってはデイリービューグルに買い取ってもらっています。アメイジング・スパイダーマンやスパイダーマンホームカミングでは、ピーターがまだ大学生や高校生の設定なので、職場としては出てきません。
全作品通して、スパイダーマン業が忙しすぎてピーター・パーカーとしての人生をまともに送れないから、彼は基本的に貧乏だよ。
やっと見つけたウマい金儲けがスパイダーマンの写真というわけね…
ただ、原作ではピーターは何度も転職をします。デイリービューグルのカメラマンの他にパパラッチや研究所の研究員としても働きます。
PS4ゲーム版ではデイリービューグルを退社した後、しがない研究員として働いている所から始まりますね。
ちなみに、USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)のスパイダーマンのアトラクション「NEWアメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド4K3D」で観客が乗る乗り物はデイリービューグル社の取材用車両です。並んでいる最中にしばしば映像に現れる偉そうな男が次項のJ・ジョナ・ジェイムソンです。
J・ジョナ・ジェイムソン
愛すべき憎まれキャラであり、ウザキャラであり、ネタキャラです。頭文字を取ってJJJと略されます。
デイリービューグル社の発行人として原作から登場するキャラクターです。映画の無印スパイダーマンやPS4版でも登場します。どの作品においても性格は変わらず、利己的で傲慢で自信過剰で頑固な男です。PS4ゲーム版ではラジオパーソナリティとして定期的に音声で登場します。スパイダーマンを悪人だと頑なに信じており、四六時中スパイダーマン叩きに余念がありません。ゲーム版でのあまりに無理のあるこじつけのようなスパイダーマン叩きにクスっときた方も多いのでは?
実は原作ではもっと迷惑キャラで、スパイダーマンを憎むあまり悪い超人(=ヴィラン)や他のヒーローを仕向けてきたり、自ら武装して攻撃してくることもあるよ。
報道による市民の扇動だけでなく、実力行使もこなせる有能なウザキャラね!
オズボーン家との因縁
ハリー・オズボーン
ピーター・パーカーの親友として多くのシリーズで登場します。原作では大企業オズコープ社の社長であるノーマン・オズボーンの息子。
友達の少ないピーターにとっては貴重な友人ですが、いずれのシリーズでも闇堕ちし、最終的にスパイダーマンと敵対します。ちなみに原作での初出では学校でピーターをからかう役回りで、半ばいじめっ子でした。父親がグリーンゴブリンという極悪人になり、性格が激変したことに悩むうちに、父親を早くに亡くしたピーターに共感し、友情を深めていきます。
しかし、皮肉なことに彼自身もその悩みの種であったグリーンゴブリンになってしまいます。原作と映画の無印スパイダーマンでは、死んだ父親のグリーンゴブリン装備を受け継いで自身もグリーンゴブリンとなります。アメイジング・スパイダーマンではオズコープ社に保管されていた装備を強奪し、グリーンゴブリンになります。
ノーマン・オズボーン
ハリーの父親で、オズコープ社の社長。仕事に生きる男で、ハリーに対してはろくに父親らしいことをしていません。肉体を強化する血清の研究中にその血清を顔面からかぶってしまい、超人的な身体能力を得ます。
血清の副作用で精神を蝕まれアカン方向に自信がついた彼は非常に暴力的になり、様々な悪事を働きますが、その動機は「史上最強の犯罪者になる」という、犯罪者もあきれる悪人っぷり。オズコープ社もひっくるめて、しばしばスパイダーマンの宿敵として様々なシリーズに登場しています。
おわりに
PS4版のゲームをしていると、原作キャラが当然のようにサラッと出てくるので、
あまり知らないと「誰だよ!?」ってなった方も多いことでしょう。
この記事が、スパイダーマンをちょっと浅く広くかじるのに役立てば幸いです。
知らない・覚えていないところは調べて補いましたが、もし誤った情報等もしあればお伝えください。