企業SNSの中の人が語る、SNS懸賞・プレゼントキャンペーンに当選する攻略法

プレゼントキャンペーン




いきなりですが、私は企業SNSアカウントの中の人です。しかも複数の。

企業SNSは手っ取り早く認知度、及びフォロワーを増やすために「プレゼントキャンペーン」みたいな企画を実施することが多々ありますね。

この手のキャンペーンの当選者ですが、担当者として言わせて頂きますと、厳正なる抽選ではなく、ある程度恣意的に当選者を選ぶことが多々あります。

今回はSNS担当者目線でどのような人にプレゼントを当選させているか知ることで、逆に当たる手法を解き明かしてゆこうという神回です。特にインスタグラムのプレゼントキャンペーンを想定してお話しします。

プレゼントキャンペーンは厳正なる抽選か?

皆さんはプレゼントの抽選って、どのように行われているか考えたことがありますか?まずは抽選方法について、実際の現場でどのような作業が行われているのかを知りましょう。

…「厳正なる抽選」という言葉があります。この言葉を使うと「完全にランダムに当選者を選び、完全にランダムに選んだという証拠を第三者も確認できる」ようにしておく必要があります。大真面目な抽選です。

さて、SNSでゆるく開催されるプレゼントキャンペーンの類は、大抵厳正なる抽選を行いません。「ただの抽選」です。

これが何を意味するかというと、担当者の意図が介在する余地があるということです。法的に詳しいことは分からないので、ひょっとしたらグレーゾーンなのかもしれませんが、事実として、様々なキャンペーンで行われる抽選はランダム選出では無いのです。

何故ランダムで選ばないのか?

さて、あえて当選者を恣意的に選んでいると聞くと「ちゃんとランダムで選べよ!」とヒンシュクを買うかもしれませんが、こうするのには理由があります。きちんと企業側にメリットがあるのです。具体例で見ると分かりやすいでしょうか。

ここに二人のインスタグラマーがいるとします。

Aさん

プレゼントに当選し商品が届くやいなや、早速使ってみて、SNSにその感想やレビューを事細かに投稿してくれます。フォロワーは3000人、いつもマメに商品レビュー投稿をしているので、フォロワーも彼女の商品紹介に注目しています。

Bさん

プレキャン参加用の捨てアカウントで今回もプレゼントキャンペーンに参戦。フォロワーは怪しい外国人アカウント3名のみ。運良く当たった。ラッキー。終わり。

さて、プレゼントキャンペーンを企画したSNS担当者は、参加者を募ることでアカウントを盛り上げるのが使命ですが、その後の口コミの広がりもちゃっかり狙ったりしています。

ならば、当然影響力がありそうで、好意的なレビューを書いてくれそうな人に当選させるのは必至です。私もそうします。そうしています。

実際のところ、フォロワーの多い人ばかりが当選していると露骨すぎるので、少しばかりしょぼそうなアカウントにも当選はさせるのですが、それで当たる確率は極めて低いです。私が中の人の場合は、ですが。




何をすればいい?

それでは、企業SNSの中の人にとって当選させたいアカウントになるにはどうすればいいのでしょうか?これはつまり、どうすればSNS懸賞で当選するのでしょうか?と言うのと同義です。

色々やりようはあります。思いつく限り列挙していきますよ!

抽選担当者に認知される(=目に止まる)

よくあるフォロー&いいねで応募する方式のキャンペーンなら、企業のSNS担当者はいいね欄を見ながら当選者を決めています。応募条件を満たしているアカウントを全てリストアップして完全ランダムで抽選するような手間は掛けないし、掛ける必要もないので私はあまりやりません。

適当にスクロールして、指が止まったアカウントを見て、フォロワー数や普段の投稿を見て当選させるかを決めています。

これが基本ですが、アカウントを覗きにいくキッカケはもう一つあって、それがコメント欄です。

応募条件通りフォロー&いいねをする人は多くても、コメントまで残す人はやや限られます。

多いのが「ご縁がありますように!」、もう少し手練の懸賞アカウントは「この商品の〇〇という所がとても気になったので、ぜひ使ってみたいと思いました!」等と、「ちゃんと商品を見てますアピール」をしてくれます。更にガッツのある人は「当選したらレビューも投稿したいと思います♪」等と持ちかけてきたりします。これはもう、SNS担当者の気持ちをよく分かってるクチの人ですね。

同業者と話していると、あまり媚びられると逆に当選させてやりたくなくなる、という人もいますが、多くは利用できるなら利用してやろう、Win-Winだし。という考えの方が多いようですね。

恩を売る

先手必勝で恩を売るのも1つの作戦です。具体的な手法はずばり「リポスト」です。

拡散を狙ってキャンペーンに「リポストをする」という応募条件を添えているものもありますが、そうでない場合の攻略法です。

本来いいねとフォローだけで応募が完結するキャンペーンなのに、頼まれてもいないのにリポストをして、勝手に拡散をしてくれる。かなり少数ですが、そんな人がいます。

これ、企業担当者的には非常にありがたいのです。わざわざ広告費をかけてキャンペーンを拡散することもある中、ユーザーが自発的に拡散を手伝ってくれると、微力であっても本当に有り難いのです。当然、担当者も人の子なので恩を売られるときちんと応えたくなるものです。「当選させてあげる」という形で。

さて、その際投稿文にアカウントリンクは忘れずに付けておきましょう。担当者に見つけてもらえないと意味がないのでね。

自発的に拡散することで応募者が増えたら当選確率が下がってしまうではないか!と思うかもしれませんが、リポストをした時点で他の有象無象の応募者とは差別化が出来ており、恩を売ることになるので問題なしです。

フォロワーは増やしておく

フォロワーは増やしておきましょう。フォロワー0人の懸賞用アカウントでせっせとキャンペーンに応募してる人を見てると損してるなぁと思います。

大量当選のキャンペーンなら紛れ込めるかもしれませんが、まともなSNS担当者が当選者を決めているキャンペーンならまず当たりません。

なぜなら、当選後に喜びの投稿をしてくれても、レビュー投稿をしてくれても、ほぼ見られることが無いからです。

あと、懸賞用のフォロワー0人の捨てアカウントの人を当選させない理由がもう一つあります。

捨てアカウントのユーザーは当選通知メッセージを送っても連絡が返ってこないことが多々あります。

そうなると返信を待ったり、別の候補者を代替当選させる手間が増えて面倒くさいので、そもそも捨て垢っぽい人は無視されることが多いです。

普段からレビュー投稿してますアピール

当選した商品のレビュー投稿はもちろん、ただただお気に入りの商品のレビュー投稿をしているマメな懸賞アカウントの方も多く存在します。

これは担当者が当選させるか迷った際の「見本」になるので有効です。

こんな感じでイイコト書いてくれるならあげちゃおっかな~、という判断が働く可能性が高まります。

懸賞専用垢ではありませんアピール

プレゼント目的で、キャンペーンに片っ端から応募してるような人にはあげたくないな〜、本当にファンになってくれそうな人にプレゼントを渡したいな~。

そう考えるSNS担当者も多く存在します。こうなるとゴリゴリの懸賞アカウントはまずプレゼントが当たらなくなります。

これに唯一対抗しうるのが「懸賞専用垢じゃありませんアピール」です。

その実、懸賞用として運用しながらも、たまにカフェの写真とか手料理、インテリアの写真なんかを織り交ぜて一般アカウントの化けの皮を被ります。

担当者としても、このようなアカウントの方が当選させてあげるハードルが低くなります。上司に「ただのプレゼント目的の奴当選させてどうすんだ!」と詰められませんからね。

手間に見合うか?

プレゼントキャンペーンを実施するSNS担当者側の立場に立って、当然しやすいアカウントの立ち回り方は思いつく限り全て書きました。

最後に残る問題は、「手間に見合うか?」ですね。だってほら、色々書きましたけど、全部やるとなるとキャンペーン一個に対して色々動かないといけないし、普段からも色々やっとかないといけない。

…正直、当選して得した金額を算出して、時給換算などしてしまった日には、全く割に合わないことに気がつくでしょう。

でも、懸賞ってそんなもんなんじゃないですかね。

利益を出す、儲けを出すためにやるのではなく、たまに当選したらめっちゃ嬉しい!ラッキー!楽しい!…そういう気分を楽しむための娯楽としてやるなら、ちょっと皆より上手く立ち回って、当選確率が少しでも上がると楽しいじゃないですか。

これを楽しめる人がやればいいんじゃないかな、と思います。




まとめ

SNS発信のプレゼントキャンペーンは、大量当選でもない限りは企業担当者が恣意的に当選者を選別している可能性が高いです。

あなたは、担当者が当選させてあげたくなるアカウントになってください。

感情に訴えかけるとか、そういうことではありません。

当選させるメリットのあるアカウントを目指してください。これが懸賞垢ガチ勢への最短ルートです。

それでは、気が向いたら懸賞ライフ、楽しんでくださいね。いつかこの記事を読んだ方に当選通知を送れたら面白いっすね。